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通っていた漢方薬局で教えて頂いた男性不妊の改善の方法を紹介します。

漢方では体全体のコンディションを整えることで、体が本来持っている妊娠力を引き出すことができると考えられています。

精子の状態は、全身の健康状態によってつねに変化しています。

不摂生をすればてきめんに精子にも影響があらわれますが、ちょっとした心がけで男性不妊が改善される可能性もあります。

元気な精子がどんどんつくられて、いい状態が保てるように生活習慣をよくすることが必要です。


■お酒やタバコを控える

お酒の飲みすぎやタバコは、精子の質の低下につながる可能性が高いので控える。とくにタバコは精子の奇形率、数の減少、運動率の低下すべてに影響を与えるようです。

酒は百薬の長ともいわれますが、精子への影響は別。昔、中国ではお酒を飲んだら絶対にセックスをしないという言い伝えがあったほど、精子にはよくないとされています。


■下半身の締めつけ、蒸れに気を付ける

精子は暑さに弱いので、温度を低く保つために睾丸を体の外に出して、ダランとぶらさがっています。

せっかく高温にならないようなからだのしくみなのに、きつい下着やジーンズでしめつけたり、自転車のように
陰部を圧迫するとせっかくつくられた精子が劣化してしまうそうです。

また群れると温度も上がるので、とくにな夏場はトランクスにしてできるだけ風通しを良くすることが必要です。


■適度な性生活

排卵日のために禁欲して精子を出さないのは、時間がたつほど元気のない精子がたまっていくので逆効果。2~3日おきくらいにセックスをしたほうが、新しい精子がどんどんつくられ、活性化されるので妊娠しやすくなるそうです。しばらくセックスするチャンスがなかった場合には、排卵日の4日前に一度射精したほうがいいということです。


■メタボにならない食事

肉ばかりでなく、野菜や魚をたくさんとって、バランスのよい食生活。基本はメタボにならない食事。

漢方で考える男性の性機能を向上させる食品としては、にら、かぼちゃなどがあり、種は生薬にも使われ、精力を強くするといわれているので、いまひとつ元気が出ないときには、かぼちゃの種や松の実、くるみなどのナッツ類をいって食べるのがいいらしいです。


■睡眠はたっぷりと

睡眠不足だと体が疲れるのと同じように、精子の元気もなくなり、奇形率も高くなってしまうそうです。

精子の状態は全体的な体調に左右されてしまうので、充分な睡眠を。必要な睡眠時間には個人差があるので、何時間寝なければいけないというわけではないですが、朝すっきり起きられるかどうかがポイントです。

■お風呂はぬるめに


精子を元気に保つには、温度を低く保つことが大切。熱いお風呂やサウナに長時間入っていると、せっかくつくられた精子の質を低下させてしまいます。

「子宝の湯」などの温泉もありますが、子づくりの4~5日前からはなるべく避けるか、お湯につかる時間をできるだけ短くしましょう。お風呂は38℃くらいのぬるめが理想。シャワーだけでも充分です。


また男性の妊娠力を決める要素のひとつは年齢です。

漢方では女性の体の節目を7の倍数の年齢で考えるみたいですが、男性の場合は、8の倍数になります。男性は女性ほど体の変化は大きくありません。

漢方では男性の変化を変化を自覚するようになる目安は40代に入るころとされており。このころからホルモンと関係が深い「腎」の働きが衰えはじめ、女性を妊娠させる力が低下していくとされています。

また漢方では食事や睡眠など、日ごろの生活による影響も妊娠力を低下させる原因になります。お酒の飲みすぎや栄養のかたよった食生活、多忙、ストレス、睡眠不足などが積み重なると、妊娠させる力が衰えてきます。

そのため、20代~30代でも不摂生な生活をしていると、年齢以上に妊娠力が衰え、ホルモン値が低かったり、精子に問題を抱えるなどのトラブルが起こりやすくなります。

男性の生殖機能が衰えているかどうかの目安は性欲にあらわれます。また、白髪が増えたり、髪のツヤが失われるなどの髪の老化、目が疲れたり乾いたりする、歯が弱くなった、夜間尿が多い、太りすぎなど体形の変化、腰痛も妊娠力低下のサインです。


漢方と精子について

漢方の場合は、精液や精子の関係を川と魚に例え、元気度の低下には「冷え」や「滞り≒熱」が関係すると考えられています。川(精液)に栄養がたっぷりで水が澄んで清らかであれば魚(精子)は元気に泳ぐことができます。

ところが、「冷え」のため、川に栄養が少ないうえに水が冷たく、魚が少なかったり、「熱」があるために川の水が少なくなり、魚が混み合った状態になっていることもあります。

また、川の流れが「滞り」、よどんでいるために、魚が元気よく動けない場合もあります。漢方ではこれらの症状がなぜ起こるのか、もともとの体質や日ごろの生活環境から原因を探り、改善するための養生や漢方薬でバランスを整えていきます。